糸マニアのアマナエイコが綴る、
糸のおはなしシリーズ、その5。
前回は、麻のおはなしでしたが、
今回は、その次に歴史がある『コットン』のおはなしです。
ここでいうコットンは、
アオイ科の植物・ワタ(棉)から作られたものをさします。
一般的に、繊維や繊維状のものが絡まり合った、
ふわふわのものを綿(わた)と呼んで、
ワタ(棉)の実から採った繊維から作られた綿を、木綿(もめん)と呼びます。
さらに、その繊維のことを言うときに綿(メン)という単語を使うのです。
…
…
…
ややこしー!!
なので、わたしは、
文字で書くときには、あえてコットンとしています。
話の流れから判断つくとは思うけど、
どうでもいいこだわりです。
口頭では…
どっちも使ってるな。笑
さて、話を戻して。
コットンは、5000年ほど前から、
古代インドや南米ペルーなどで栽培されていて、
これが西欧に伝えられました。
日本では、15世紀中頃から栽培されるようになったようです。
コットンの品種はいろいろありますが、
その繊維の太さは、大体20μmです。
成長時に養分が通っていた管が、真ん中にあって、
その存在のおかげで、かさ高、軽量、保温性に富むという特徴があります。
濡れても丈夫なので、
ジャブジャブ洗いたい下着やTシャツによく使われるのは、納得。
コットンの区別は、その長さで判断されます。
繊維が長ければ長いほど、細い糸ができ、
高級品となります。
最近では、
某ファストブランドさんが売り出して知られるようになったスーピマ綿。
これはコットンの中でもかなり長い繊維です。
とはいえ、
天然繊維の中では比較的短いものなので、
繊維を平行に引き揃え、細く伸ばして縒りを掛けた紡績糸として使います。
あ、
紡績糸とか、
糸の作り方については、またいずれ。
コットンは、比較的安価で、加工もしやすいので、
いろんな種類の糸があります。
mohimoでは、
実はコットンを使う人が少なくて、
糸棚に置いている総数としてはちょっと少なめ。
でも、
変わった色や形状の糸はたくさんありますよ。
気軽に、ただ織るだけで面白いものを、というときにはオススメです。
さて、今日のまとめ。
コットンとは、アオイ科の植物・ワタ(棉)から作られた天然繊維で、
かさ高、軽量で、保温性に富み、濡れても丈夫。
コストパフォーマンスが高い繊維ともいえますね。